書籍

真夜中の陽だまり 三宅玲子

真夜中の陽だまり ​文藝春秋 (2019)

博多のどろんこ保育園は朝7時から深夜2時までやっている夜間保育園です。
さまざまな事情のある親たちを支える保育園の方針に惹かれて取材を続けるうちに、保育園の姿勢が、子どもとの人生にむずかしさを抱える親たちが人生を立て直す支えとなっていることを知るに至ります。
では、なぜわたしはここまでこの保育園に惹かれたのかと考えると、自分もまた仕事をしながらの子育てを肯定できない時間がほんとうに長かったのです。3年半の取材の最後には、なぜ肯定できなかったのかに気づくこととなりました。被写体となった親たちは取材が終わる頃には向き合う対象から肩を並べて歩く同胞となっていました。自分で考え抜くことをあきらめてはいけないと少ない言葉で教えてくれた編集者のおかげで最後まで書き終えることができ、節目となった仕事です。

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バカ親は私でした?! 文化出版局 (2008)

仕事も子育ても中途半端で自信ゼロの母親(わたし)が、当時流行りはじめていた「モンスターペアレント」を他人事と思えない出来事をきっかけに、べべること、暮らすこと、子どもと向き合うことなどについて、各界の識者に相談に出向くという形でつくった本です。

憧れ以上に道標のような存在のノンフィクション作家久田恵さんへのインタビューがかない、「親とはおろかなもの」という言葉をいただいたことがその後ずっと胸にあります。大林宣彦監督、川島隆太東北大学教授、料理研究家飯島奈美さんにもインタビューしました。正直言ってこの頃はまだ本のための原稿を書くという実務がよく飲み込めておらず、手探りで書いた不安な感覚は今も残っています。

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定年前リフォーム​ 文藝春秋 (2005)

高齢者の暮らしやすさを極めたベテラン女性建築家との共著です。
駆け出しでいきなり巡ってきたチャンスでした。タイトルも内容も狙った通りだったのですが、ちょっとタイミングが早すぎたのかもしれません。人生100年時代になりましたので、今もニーズはあるんじゃないかしらと実は思っているのですけれども。